最近はドール趣味を持たない人でも子供のリカちゃんなどの修復のためにお湯パーマを行う人がいるようです。
ただしそういった方々に意外と多いのがろくに形も整えずにただお湯に浸けておくだけ、というもの。
お湯から引き揚げた後でラップを全身にグルグル巻きにしているのもよく見ます。
たしかに多少クセは取れているようですが前髪が浮いていたり根元が立ち上がっていたり…。
以前にも書きましたが、お湯パーマというのはやりたい髪型にしっかり整えてからかけるものです。
凝った髪型にしたいわけではなく子供が遊び倒して乱れたり広がったりした髪をできるだけ戻したい、というような場合でもそれは同じ。
乱れをスリーブでしっかり押さえて整えてから熱を加えることにより元の形に近い状態にすることができるのです。
今回はおそらく一番簡単な方法。
ヘッドを外さず行うお湯パーマです。
個人的に首穴回りを痛めてしまうのがイヤなので軽度のクセ直しならヘッドを外さないことも多いので。
しっかり乾燥させるために外したい、という方はもちろん外して行ってOKです。
ご自分で工夫してやってみてください。
モデルはオオイケのエリーナ。
クセの付いた髪をもとのストレートに戻します。
状態は悪くないです。
髪はさほど傷んではおりませんが、後ろ頭の毛が上に向かって生えています。
この程度なら熱めのお湯に短時間浸けるだけで直せると判断。
まずは洗いました。
髪にはシャンプー・リンスを使う方もいるでしょうし衣類用の洗剤・柔軟剤を使う方もいるでしょう。そこはお好みでいいと思います。
私はいつまでも泡が残ったり香りが強かったりするのは苦手なので石鹸素地100%の液体石鹸(泡で出るやつ)とリンス代わりにクエン酸を使用。ぬるま湯で洗いました。
洗わない場合でも整える際は髪をぬらした方が作業がやりやすいです。
どちらにしろお湯パーマの前には熱さで髪がヤラレないように髪を水でぬらします。
ヘッドの中に水が入らないよう気を付けて。
ヘッドを外して行う方はもちろん水が入っても大丈夫。
後でしっかり乾燥させてからヘッドをボディに戻してください。
全体にうっすら汚れていたので後頭部(生え際より下の部分)とボディはメラミンスポンジで洗い、顔はアルコールを染ませた綿棒で拭き、手足はMr.カラー薄め液で拭いたのち水拭きしました。
洗ってぬらした髪を梳かし込みポリスリーブを被せます。
まぁファン・マニア以外でスリーブを捨てずに取っておいている方はそういらっしゃらないと思いますので、代わりにラップやビニール、PPを袋などを適当な幅に切りセロハンテープで留めて作ってください。
ちなみにポリスリーブはリカちゃんキャッスルで販売されています。
サイズは57mm、55mm、53mmの三種類。
このように輪を折った長さがサイズになります。
作る際は頭にラップなどを巻いてサイズを合わせてください。
このエリーナには55mmを被せました。
気持ちキツいかな、くらいがちょうどよさげ。
ただしヘッドが潰れるほどキツいとお湯パーマをかけた際に変形する恐れがありますのでご注意を。
温度は95度ほど。
…といっても正確に測ったわけではなく、ポットのお湯を沸騰しない程度にレンジで温めたもの。
髪の根元と前髪を浸けます。
アイなどのプリント部分はなるべく浸けないように。
その後、髪全体を浸けて整えます。
すっぽんぽんだとどうもいたたまれなくて今更ですがセパレートのレオタードを着せました。
…のはずが失敗!!
後ろ頭のクセが直っておりませんでした。
普通にポリスリーブを被せても抑えが甘い部分は根元が上を向いたまま。
もっと小さいサイズ(53mm)のスリーブを分け目などの上の方の髪を取り除いて被せました。
スリーブがクセの部分をダイレクトに抑える感じです。
まぁ変則的なやり方ではあるけど工夫は大事。
綺麗に直ったエリーナに元服を着せました(本体とは別に入手)。
注意事項は普通のお湯パーマと同じ。
サランにのみ行ってください。
トヨカロン、カネカロンは熱に弱いのでできません。
乾燥は自然乾燥で。
ドライヤーの熱風は髪を溶かすので使いません。
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